インドリンゴの産地

インドリンゴというリンゴがある。
このリンゴ、実はインド原産ではない。
結論から言うと、米国インディアナ州原産なのである。

では、これはインドとは関係ないのだろうか。

「インディアナ」という州名は、「インディアンの土地」という意味である。
勿論、ここで言うインディアンとは、アメリカ先住民のことである。
しかし本来インディアン(Indian) は インド(India) の 人(-an) という意味である。
何故、アメリカ先住民がインディアンなのだろうか。

これは、大航海時代に遡る。
嘗てヨーロッパでは、アジア産の香辛料が重宝されていた。
しかしアジアとヨーロッパを中継していた東ローマ帝国をオスマン帝国が滅ぼし、香辛料の関税が吊り上げられた。
そこで、大型船舶でヨーロッパからアジアへ直接来る航路を開拓し始めたのである。
当時、アメリカの存在は知られていなかったから、ヨーロッパから西へ進めばアジアに着くと思われていた。
そしてイタリア人コロンブス(註)はカスティリャ女王イサベル1世の協力で西へ進んだ。
1492年、コロンブスはアメリカ大陸に到達した。
しかし彼はこれをアジア(インド周辺)だと思い込んでいた。
そこでここ(アメリカ)の原住民をインド人(インディアン)と呼んだ。

……という話である。
よって、こじつければインドリンゴはインド原産と言えなくもない。

さて、名前との不一致と言えば、「アンデスメロン」である。
これこそ南米大陸のアンデス山脈とは何ら関係がない。
アンデスメロンは日本原産、食べても「安心です」メロンなのである。


註: イタリア語でクリストフォロ・コロンボ(Cristoforo Colombo)、スペイン語でクリストバル・コロン(Cristobal Colon)


執筆: 2005年3月20日, 最終更新: 2008年7月31日

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