白い蒟蒻

蒟蒻と聞いたら、どんなものを思い浮かべるだろうか。
多くの人は、弾力のある灰色の塊を思い浮かべることだろう。

しかし、鋤焼きでお馴染のシラタキは、白色である。
同じ蒟蒻なのに、どうして色が違うのだろうか。

実は、蒟蒻というのは本来白いのである。

はじめ、蒟蒻は灰色だった。
これは、蒟蒻芋を皮ごと使っていたことによる色である。
しかし技術が進んで蒟蒻粉が作られるようになると、蒟蒻は粉から作られるようになった。
こうして作られた純粋な蒟蒻は、白いのである。

では何故一般に目にする蒟蒻は灰色なのだろうか。
それは、灰色の蒟蒻に馴染んでいた人々には白い蒟蒻は不評だったからである。
現在の蒟蒻の灰色は、海藻を混ぜることで態々付けている色なのである。

因みに、電気炬燵が赤いのも、白いとあまり暖かくなさそうに見えてしまうからである。