三つの「圓」

御存知の方も多いと思うが、「圓」は「円」の旧字体である。
読みは勿論「エン」。日本の通貨単位 (yen) を表す文字である。
(「まるい」という意味は関係無いのでここでは触れない)

この「圓」は中国語ではどのように読まれているかというと、「ユエン (yuán)」である。
これは中国の通貨単位、「人民元」の「元 (yuán)」と同音である。
というのも、人民元の「元」は本来「圓」であったものを書き換えたものだからである。
正式には現在でも「」(簡体字では「」)と書く。
因みに、中国では日本円を「日元」、米ドルを「美元」と呼ぶ。(美は亜美利加の美)

では、朝鮮半島ではどうだろうか。
読みは「ウォン (won)」。ハングルでは「」と書く。
「日本円」「人民元」とくれば予想が付くだろう。
通貨単位「ウォン」である。

「エン」「ユエン」「ウォン」……
東洋の通貨統一があったら、単位は間違いなく「圓」であろう。
(そのようなものができるとは到底思えないが)