杏仁豆腐

杏仁豆腐といえば、中国のデザートである。
杏仁(杏子の種)から作られていたことから、この名がついた。

では、この「杏仁豆腐」を皆さんはどう読んでいるだろうか。
大抵、「アンニンドウフ」と読んでいるだろう。
だが、これは本来「キョウニンドウフ」なのである。

「杏」の字は、確かに「アン」とも読む。
現に上に書いた「杏子」は普通「アンズ」と読む。
だが、「アン」は唐音である。
つまり、行脚の「行」を「アン」と読むのと同じで、あまり標準的な読み方ではないのだ。
「仁」の「ニン」が呉音であることに合わせて「キョウニン」と読むのが良い。

尤も、「アンニンドウフ」という読み方は既に慣用化されており、今更「間違っている」と言える程でもないのであるが。
(「消耗」だって本来の読み方は「ショウコウ」である)

話は変わって、杏仁豆腐の原材料。
「杏仁」とは名ばかりで、実際にはアーモンドが使われていることが多い。