ジンバブエドル

貨幣価値の変動により額面の数値が異様に大きくなったり小さくなったりしたときなど、通貨単位を切り替えることがある。
これをデノミネーション(デノミ)という。

近年の例では、トルコリラのデノミが有名である。
トルコリラと言えば、桁数が尋常でないことで有名であった。
2004年の時点で、「1米ドル ≒ 150万トルコリラ」であった。
そこで、100万旧リラを1新リラとするデノミが実施されたのである。

更に極端な例が、ジンバブエドルである。
ジンバブエでは途方も無い速度での物価上昇(ハイパーインフレ)が生じており、短い期間の間にデノミが繰り返された。

第1のデノミ(2006年)
1新ドル = 1,000旧ドル(3桁の切り捨て)
第2のデノミ(2008年)
1新ドル = 100億旧ドル(10桁の切り捨て)
第3のデノミ(2009年)
1新ドル = 1兆旧ドル(12桁の切り捨て)

たった3年間のうちに、元々の10ドルが新たな1ドルとなる、25桁の切り捨てが行われたということである。

結局、ジンバブエドルのインフレは収まらず、2009年のうちに発行が停止され、現在は流通していない。