閏秒による時刻の調整は2022年以降停止されています。今後の調整については未定です。
閏秒についての解説は 旧暦の計算《時刻系編》もご参照ください。
閏と言うと、閏日や閏月が有名である。
では、閏秒というものを知っているだろうか。
SI単位系(国際単位系)に於いて、時間の基本単位は「秒」である。
これは、セシウム原子 (133Cs) の振動によって定義されている(「ヤードポンド法と尺貫法」も参照)。
言わずもがなだが、「1日」の長さは86400秒である。
ところが、地球の自転周期(天文学的な意味での「1日」)の長さは、実際には86400秒よりも若干長い。
(抑々地球の自転周期の長さはその時々で変動するものであり、正確に「地球の自転周期は○○秒である」と言うことすらできない)
すると、時が経つに連れて天文学的な時刻と原子による時刻との間に乖離が生じてしまう。
そこで、原子による時刻に偶に「閏秒」と呼ばれる秒を挿入することで、両者の乖離が大きくならないように調整している。
具体的には、両者の乖離が0.9秒以上になるようなとき、以下の優先順位で閏秒を挿入し、乖離を0.9秒以内に抑えているのである。
実のところ、逆に原子による時刻の方が遅れてしまった場合の為に、「23時59分59秒を削除する」(負の閏秒)ケースも定義されている。
尤も、実際にはこちらは今まで一度も実施されたことは無い。
また、上述の時刻(23時59分60秒)というのは協定世界時における時刻である。
日本時間で言うと、翌朝8時59分60秒に当たる。